今年になってからなかなかブログの更新が出来ず、3月になったら頑張ろうと思っていたところに今回の大地震があり、結局ほぼ1ヶ月半ぶりの記事です。 3月11日の大地震では、幸い私の方は家族ともども、当日多少怖かったりその後不便だったりという程度で済んでいますが、被災された方々には本当に心からお見舞い申し上げます。また犠牲になられた方々への哀悼の意を表すとともに、ご遺族の皆様へ、深くお悔やみを申し上げます。 3月11日以来、様々な情報に接しますが、その中でも、私がかつて在籍したマッキンゼーのOBメーリングリストからの情報が数多く届き、かつての同僚や先輩、後輩の人たちの行動力に感心しています。私の方は地震直後に義援金を送ったくらいでほとんど貢献出来ていないのですが、今後なにか自分なりに貢献出来ることを見つけて行きたいと考えています。 そうした日々の中で感じたことを今日は少し綴ってみたいと思います。。。上に述べたメーリングリストからの情報の中に、マッキンゼーOBでかつて私の上司でもあった大前研一さんの講演のユーチューブの画像がアップされていました。もと原子力の専門家であったこともあり、今回の原発事故の状況解説、短期/中期/長期での今後の見通し、更には復興への取り組みのビジョンまで、さすがのものだと感心しました。もしまだ見ていない方はぜひご覧下さい。お勧めです。 大前さんに陣頭指揮をして欲しい、といった書き込みも見られましたが、大前さんが提示したのは、まだあくまで戦略構想段階のもので、これを具体策に落とし込んで行くには、様々な分野の専門家や政府/自治体の人たち、与野党の政治家、関連する企業/業界の人たち、また当然被災者の代表の人たちも、といった様々な知見と価値観/利害関係の人たちが、良いチームワークのもと効果効率的な協同作業を行う必要があります。 当然、大前さんとは別の戦略構想を持つ人たちもいる筈なので、その人たちにも入ってもらう必要があるでしょう。こうした活動の枠組みを作ること自体、荒技と細心さを同時に必要としますが、菅総理をはじめとする政治家/内閣の人たちに、ここは是非とも頑張ってもらいたいところです。 私の勝手な解釈かもしれませんが、かつて大前さんが引っ張っていた頃のマッキンゼーが体現していたのは、地道に&鋭く現場や顧客のファクトを洗い出し、そこからワクワクどきどきする戦略構想を作り出すことでの価値提供だったと思います。今回のユーチューブの講義を聴いて改めて大前さんの戦略構想力のパワフルさに感心したのですが、ただワクワクどきどき戦略構想には多くの場合、まだ抜けや不備、そして無視出来ないリスクがある可能性があり、従ってこれらを改善しつつ具体策に落とし込んで行く作業がここからさらに必要となる訳です。 ワクワクどきどき戦略構想造りを前段作業とすれば、私が提唱しているディシジョンマネジメントは後段の作業の強化にとくに役立つアプローチです。また後段作業には、様々な異なる戦略構想を持つ人たちや関連分野/組織の人たちの間でのベクトル合わせや一体感/コンセンサスの醸成といった役割もあり、ここでもディシジョンマネジメンのもつ衆知の結集の発想が役立ちます。 実は3月上旬にあるクライアント企業で、ディシジョンマネジメントの考えを活用した、戦略ファシリテータートレーニングという研修を行ったのですが、これから震災復興策の策定と実行に携わる人たちにも是非受講してもらいたいと思う内容になっています。というのは、異なるバックグラウンドや価値観/利害関係を持つ人たちがチームとしてベクトルをあわせ心を合わせた作業に取り組むにはそれなりのスキルや方法論が必要となるからです。 このクライアントの場合は、企業活動のグローバル化の進展で様々な国籍や人種の社員同士が恊働作業を行ったり、また他の企業とのコラボレーションの機会が飛躍的に増えつつあるという現状認識からこの研修を企画/実行したのですが、今回の震災復興に取り組む際にも基本的には同じ様なニーズがあると想像しています。 私に出来る特色的/ユニークなことは、ディシジョンマネジメントを多くの人たちに伝えコーチングすることですから、もし機会があれば、こうした震災復興に取り組む人たちに上記のような研修やコーチングをボランティアベースで行ってみたいと考えています。まずはあまりにもささやかですが、このブログをご覧の皆さんに私のこの意思をお伝えしたいと思いますので、何かそういった機会があるよ!、という方は是非私までご連絡ください。 震災復興にどう個人として貢献出来るかについては、引き続き考えて行きたいと思っていますが、今は原発の事故の取りあえずの収束ができ、一日も早い具体的復興策への取り組みが始まることを心から願っています。
スパムが非常に多いため、一時的にコメントは受け付けないように設定しました。コメントを頂ける方は、CONTACT USにある当社のメールアドレスまで直接お寄せ下さい。