幸せの人生相談。。。「意思決定思考の基本アプローチ」と、今後の事例での登場人物の紹介 |
カテゴリー: 幸せの人生相談:より良く生きるための意思決定 2011 年 5 月 17 日 コメント(0) |
前回(4月26日公開分)までで、より良く生きるための「前向き/納得/ロジカル」な意思決定のための、6つのキーワードについてお話ししました。今回はこれらをふまえて、「意思決定思考の基本アプローチ」を紹介します。 「意思決定思考の基本アプローチ」は、何か具体的な問題に直面したり悩んだりしている人に役立つアプローチです。抽象的な悩み、たとえば「人間はなぜ生きるのか」とか「なぜいつまでたっても戦争はなくならないんだろう」といったWhy系の哲学的悩みには、使って使えなくはないかもしれませんが、ここではそうした活用場面はあまり想定していません。より具体的なWhatやHowを見いだしたいタイプの問題/悩みを持つ人たちに使ってもらいたいアプローチです。 また企業/政府/自治体/NPOといった組織の持つ複雑な課題—複数の人たちの知恵と知識を必要とし、解決策の実行にもその人たちの協働作業が必要、といった複雑なもの—については、「意思決定思考の基本アプローチ」を身につけた人たちが寄り集まって問題解決にあたる、ディシジョンマネジメントの方法論をフルに活用するものとし、ここでは、まずは個人の—プライベートであれビジネス関連であれ—ちょっとした、しかしながらそれなり以上に真剣な課題を想定することにします。 また、具体的で真剣な課題である以上、その問題/悩みに関するある程度の情報収集や思考はしていて、意思決定項目、選択肢、不確実性、価値判断尺度etcについて、「何も考えてません/知りません」状態ではない、すなわち、明確には把握出来ていないがそのタネ/萌芽は頭や心のどこかに素材としてはある程度存在する、という状況を想定しています。。。ちょっとしつこくなりましたが、まあ一応「普通そうだよね!」という前提を確認している、ということです。 さて前提確認がすんだところで、「意思決定思考の基本アプローチ」の中身ですが、以下のステップを踏んで取り組んで行きます。 ①まず、「いつ頃どんな状況が達成されていれば嬉しいのか/Happyなのか」を思い浮かべ、その状況をリストアップします。。。この時、互いに相容れない複数の嬉しい未来像があっても構いません。それらも含めて、とにかくどんどんリストアップしていきます。 ②次にその「嬉しい状況/成し遂げたい状況」の実現に向けて、自分(達)に意思決定出来ることは何か、つまり自分(達)にコントロールできること、影響を及ぼすことが出来る事項は何か、をリストアップします。 ③この二つのリストを見比べながら、それらの間にある「こと/要素/要因/問題/懸念」など、頭や心に浮かんでくることを、これまたリストアップして行きます。。。その際、①のリストの実現に向けてどんなやり方/実現方法があるのか、という観点でのアイデアジェネレーションを兼ねてこのリストアップをするのがお勧めです。また、そこで出て来た打ち手を入れ込めるように、②で作った意思決定項目のリストを補強/改訂します。 ④③のリストはかなりの数になると思いますが、これらを、選択肢と不確実性と価値判断尺度の3つに大まかに分類します。 ⑤その上で、これら3要素をベースとして論理を組み立てて行って、ベストな選択肢を作り/選びとって行くのです。。。その際の論理構築にあたっては、たいへん便利なツールとして「ディシジョンツリー」というものを使うのがお勧めなのですが、これについては、次回以降で紹介する事例の中で説明することにしましょう。 以上、「意思決定思考の基本アプローチ」というのは、実に簡単なアプローチなのですが、これとディシジョンツリーを使うことで、私のこれまでの経験だと、かなりの割合で「前向き/納得/ロジカル」な意思決定ができ、当事者の幸せ度はあがります。もちろん全ての課題がこれで解決出来るわけではないのですが、少なくとも「自分が何で悩んでいるかの全体像がつかめる」ことで気分が随分と明るくなり、「こんな私に誰がした」状態から脱却出来るという意味での「幸せ度アップ」は請け合いです。 さて、いよいよ「意思決定思考の基本アプローチ」を使った事例ですが、まずは登場人物の紹介から始めます。。。すべて架空の人物と名前です、念のため。 ○石室欽一(いしむろ きんいち): 38歳。中堅メーカー(スタープラム社:売上高300億円規模)勤務。人事部課長。勤務地は、近畿地方のとある地方都市。趣味は旅行、読書、ゴルフ(まだ初心者だが)。 ○家族構成: 妻 千賀(ちか);36歳、専業主婦。 娘 愛美(まなみ);小学5年。 ○多聞(たもん): 石室欽一の年長の従兄。ディシジョンアドバイザー。 石室欽一と多聞は従兄弟同士で、子供の時から仲が良く、家族ぐるみで長年付き合っており、また時々外で会って情報交換の飲み会をやるという間柄です。最近、欽一が多聞のやっているディシジョンアドバイザーの仕事やディシジョンマネジメントに興味を持ち、「今度会ったら、自分のちょっとした悩みや問題の相談にのってくれないか」という話をした、というのが次回以降の事例の背景です。 次回以降で紹介するいくつかの事例では、石室欽一や彼の友人達が、ディシジョンアドバイザーである多聞(お察しの通り、モデルは私です。。。だいぶ年齢を若返らせていますが)の助言のもと、「意思決定思考の基本アプローチ」を活用して、「前向き/納得/ロジカル」に幸せ度アップを実現する姿を皆さんにご覧頂きたいと思います。ご期待ください! |
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