先日、長年の友人であるHさんと、久しぶりに朝食ミーティングで、刺激的なディスカッションをしました。 Hさんは現在、米国有数のデザインコンサルティング会社の戦略ディレクターとして、「イノベーション・コンセプトづくり」、つまり画期的でわくわくドキドキ感をもった製品コンセプトや事業コンセプトを作り出す仕事をしています。 Hさんとは、十数年前、彼が日本企業に勤めていた頃に一緒に仕事をして以来のお付き合いで、今は米国を拠点として日本での仕事も含めて活躍しておられるのですが、時々お会いして情報交換・意見交換をしています。 Hさんは、私と一緒に仕事をしたことでディシジョンマネジメントの有用性を認識しつつも、その後、ご自身がとくに興味を持ち&得意な、その前段としてのイノベーション・コンセプトづくりのアプローチを追求してきた方です。 朝食ミーティングの際、Hさんのイノベーション・コンセプトづくりの一端を最近の事例を通じてシェアしていただきましたので、(Hさんの快諾を得たうえで)ここで簡単にご紹介したいと思います。。。ある企業の、今後成長を期待されている事業領域での、イノベーション・コンセプトづくりのワークショップにて: ①まず新たな事業コンセプト・製品コンセプトを、ブレーンストーミング的に各参加者からどんどん出してもらう。 ②次に各人に、自分がとくに“cool(素晴らしい/行けてる/かっこいい)”と思うアイデアを選んでもらい、それがなぜcoolなのかを言葉にしてもらい、それをリストアップしていく ③この「coolの理由」を見ていくと、浮かび上がってくるのは、「今までの常識や思い込み(⇒これをHさんは“bias”と呼びます)を突き崩す(⇒これをHさんは“shift”と呼びます」ところにcool感を感じる、ということです。 ④こうして見えてきた複数の“bias⇒shift”要因をリストアップし、今度はこれらの“bias⇒shift”要因を発想起点として、イノベーション・コンセプトづくりを行って行く 。。。どうでしょうか。もちろんこれを読んだだけで簡単にイノベーション・コンセプトが作れるほど簡単ではないと思いますが、一つのヒントにはなるのではないでしょうか。 またディスカッションの中でHさんからは、「現在、イノベーション・コンセプトづくりの仕事をしつつ、ワークショップで作ったコンセプトを、リスクリターンの吟味も含む、納得性の高い経営資源配分のディシジョンが可能なレベルに練り上げていく後段のプロセスに、ディシジョンマネジメントが有効だと感じることが多い。今後、籠屋さんとのコラボレーションにより、クライアントにシームレスなサービスが提供できれば非常に大きな価値を提供できるのではないか、と感じている】という嬉しい言葉をいただきました。 ということで、今後ぜひコラボレーションしたいね、ということで盛り上がったのですが、かつて一緒に仕事をし、ディシジョンマネジメントを深く知るHさんからの言葉だっただけに、私としては、大いに勇気づけられる朝食ミーティングでした。
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