電車の液晶掲示スクリーンを見ていたら「今週の名言」というのがあって、トーマス・エジソンの「失敗? これはうまくいかないと確認した成功だよ」という言葉が出ていました。 私が常々言っている【技術開発に失敗はありません。「こうやればうまくいくのではないか?」という仮説が、残念ながらうまく行かないことが分かったという、あまり嬉しくはないが、それも一つの成功です。さすがに普通の意味での「成功」という言葉は使いにくいので、失敗とは言わず「不成功」と言いましょう】と全く同じ主旨だと感じ、思わず膝を打ってしまいました。。。電車の中で立っていたので、物理的に膝を打つことはできませんでしたが。 その後、インターネットでエジソンの名言を検索してみたら、”If I find 10,000 ways something won’t work, I haven’t failed. I am not discouraged, because every wrong attempt discarded is another step forward.” というのもありました。 つまり、不成功によりそのトライにおける仮説が違っていたことが分かり、そこからまた新たな仮説を立てトライし検証することで、先に進めるのだから、失敗などではない、ということですね。 電車の液晶掲示スクリーンでは「失敗にめげず不屈の精神で前に進んだ精神が素晴らしい」といったニュアンスの解説がつけられており、またネットで検索して出てきた記事の中でも、そうした解釈が主流でした。確かにそういう解釈も成り立ちえますが、私は、エジソンの本意は、そうした不屈の精神のことを言ったのではなく、文字通り「しっかり考えた仮説に基づいた試行には失敗などなく、学びがあるのだから、それは立派な進歩なのだ」ということではなかったか、と推測します。 そういう意味で、「不成功」をさらに積極的に言って、「未成功」としても良いのではないかと思います。 ただこの場合重要なのは、「学べる不成功」でないと「未成功」にはならず、単なる失敗になる、ということです。つまり事前にしっかりとした仮説を立て、なぜそうなるのか、ならないとしたら何が原因か、ということまでしっかり考え検討した上でトライすることで、多くの学びが得られるのです。。。そのためにはトライをするディシジョンの段階で、しっかりとディシジョン・クオリティを高めてから、トライ・実行に取り掛かることです。 最後はいつもの私の持論になってしまいましたが、皆さんもぜひ、「成功」を目指しつつ、「未成功」から学んで進んで行って下さい。。。そして究極的には「成功」をつかみとって下さい!
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