「一緒にディシジョンマネジメント on TPPをめぐる論点整理」。。。3.論点抽出と3分類(意思決定項目/不確実要因/価値判断尺度)、およびディシジョンヒエラルキーの作成 |
カテゴリー: 勝手にディシジョンマネジメント 2012 年 3 月 14 日 コメント(0) |
前回のブログ記事を参考に、再度、立命館大学大学院の有志の人たちが、意思決定項目/不確実要因/価値判断尺度の抽出・リストアップと、それに基づくディシジョンヒエラルキーのたたき台を送ってくれました。以下のリンクをクリックすると表示されますので、ご覧ください。 TPP検討 意思決定項目 不確実性要因 価値判断尺度 & デシジョンヒエラルキー **************************************************************如何でしょうか? 限られた情報源と時間内での検討内容としては、そこそこ良くできているのではないかと思います。 ただ、ここまでの試行と思考を通じ、これ以上のきちんとした広く&深い検討には、様々な分野の専門知識をもった人たちを集め、また主張の異なる人たちの論点を建設的に集約する体制とプロセスが必要だと改めて感じました。 従って、限られた情報と知識また時間の中での、今回のブログでの議論はここまでとしたいと思いますが、これまでの検討を通じて少なくとも以下の2点が明らかになったと思います。 ①ディシジョンマネジメント(DM)のプロセス・ツールを使って、TPPのようなややこしい社会・経済・政治課題でも、論点を整理しつつ一つの共通ディスカッションの俎上に載せることができ、それに基づく建設的な検討は十分可能、という感触が得られた ②このTPPの課題は、複数の価値判断尺度についてのトレードオフが必然的に出てくる意思決定であること。。。したがって最終的には、哲学的な意味での価値観が問われる。またさらに、そこに不確実性が絡んできて、非常に難しい課題であることが明らかになった 今、巷で行われている議論は、②の、この課題の本質的な難しさに対して。。。的確に取り組んでさえ難しいのに。。。的確に取り組むことが全くできておらず、それぞれの利害主張集団の、自論に都合の良い論点や(意図的に?!)偏った試算に基づく、一方的主張と難癖付けの応酬になっており、絶望的に非建設的だと感じます。 そして①からの学びにより、私としては、DMを活用することで、もっとまともにこの問題の本質的難しさに取り組むことができ、従って問題の本質がよりわかりやすい形で、多くの(直接の利害主張者でなく、本当にどうしたらよいかと思い悩んでいる)良心的な国民にとって、建設的議論・思考ができる共通の土台を提供できるのではないか、と思っています。 不十分&未完ながらも、今回の3回のブログ記事が、TPP議論が何とか建設的方向に導かれて行って欲しいと願っておられる方々や、あるいはその直接の任にある方々にとって、今後の取り組みアプローチの一つのヒントになれば嬉しいと思っています。 加えて読者の皆さんには、TPPに限らず、ご自身のかかわる社会・経済・政治課題や、属する企業や組織の課題に。。。とりわけ意見対立や利害衝突のあるものに、DMの活用をトライして頂きたいと願っています。 |
コメント
|