昨年12月に、印象深いディシジョンラボの最終発表会が二つあったので、少し時期が遅れてしまいましたが、皆さんのご参考までにご紹介したいと思います。今日はまず一つ目のクライアントのケースです。 このクライアント(A社としておきます)のディシジョンラボでは、二つの実課題に取り組んだのですが、その前の準備やディシジョンマネジメント研修はあったものの、取り組み自体は2カ月間弱で、非常にタイトなスケジュールでした。 2テーマとも、今現在動いている事業を対象に、新たな切り口・視点で戦略策定をしようというものだったので、スケジュールのタイトさに、当初かなり心配もあったのですが、両テーマのエキスパートチーム、プロセスチームの真摯かつ精力的な取り組みで、非常にクリエイティブかつ実践的な提言に至ることができました。 両テーマとも、中間発表会、最終発表会ともにディシジョンボードとの建設的なやり取りがあり、最終提言に対して、いくつかの改善点のディスカッションをふまえて、実行フェーズに向かう旨の意思決定がなされました。 最終発表会のディシジョンボード・ミーティングの後、両テーマのエキスパートチームとプロセスチームの10数人の方々と、この2か月間の取り組みの振り返りセッションを持ったのですが、その時に出てきた言葉の数々の中から、とくに印象に残ったものをいくつかご紹介したいと思います。(文言自体は、読者の皆さんにわかりやすくするため、若干の修正を加えてあります。) 1.全員が納得できる結論を導き出すには、客観的分析と協働作業が有効であり、今回の取り組みを通じて、「衆知思考」が具体的に実践できたと思います 2.顧客への価値訴求ポイントは、単に表面的・概念的に語るのでなく、定量的測定も含めて、徹底的に具体的メリットとして議論し検討することが重要だと感じました 3.ふだん無意識にもっている「経験による勘所」も、「不確実性」という観点で利用することで、貴重な情報となることを認識しました。その際の不確実性のとらえ方の「インテリジェントえいや~」の割り切りも腹落ちしました 4.「不確実性のもとでは、結果を完全にコントロールすることはできない。したがって経営資源配分にコミットすること=意思決定はできても、結果にコミットすることは論理的に成り立たない」というのが印象的でした。それ以来、部下には「結果にコミットする、というのは信用できない。具体的にどう実現するかの手段やプロセスを明確にして、それにコミットするように!」と言っています 5.自分たち自らで考えることでモチベーションが上がることを実感しました。まさに「自らの力で未来を切り開く”It’s up to us!”」の意思決定精神の重要性ですね 如何でしょうか? 読者の皆さんのご参考になれば嬉しいです。 そして、A社の両テーマのGood committed executionとGreat outcomes!を強く祈っています! 。。。Good decisionsがなされた今、Outcomes(結果)を直接コントロールすることは—–当然、原理的に—–できないものの、Good outcomesを祈ることはOKかつ自然な感情ですし、それを目指してCommitted executionに全力投球することは是非とも必要ですから!
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