少し前の日経新聞に「実は儲かる B to C 」(Business to Consumer:消費者向け事業)という記事がありました。
米国や日本の大手企業が「B to C」を分離・縮小し、「B to B」(Business to Business:事業者・企業・業務用向け事業)に注力する中、英グラクソや独ボッシュなど欧州企業が、「B to C」事業で積極的にM&Aを仕掛け、この分野での事業拡大をしている、という記事でした。
その背景として記事が論じているのは、次のようなポイントです。曰く:
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○欧州企業が「B to C」拡大に動けるのは、複数ブランドの活用にたけているからだ。
欧州は国ごとに消費者の嗜好が異なり、その中で需要をつかむため各社は、各国で強いブランドを有効に組み合わせる経験を持つ。
ここから私が読み取ることは、「B to C」は儲からなくなったから「B to B」へ、などというスローガン的なトップダウンのメッセージはほとんど意味がない、ということです。
ここ6~7年の日本の電機業界の事業再編の動きを見て、マスコミなどは「B to C」から「B to B」へ、などと言っていますが、本質はそういうことではないのです。