「押しの一手」のパワー?! |
先日、ある企業(S社としておきます)での研修の際、バリュートレードオフ(あちら立てればこちら立たずの時の判断)について興味深いできごとがありました。それを皆さんに共有しようと思い、このブログ記事を書いています。 の4つだったとのことでした。 まず地域としては、Tさんの出身地に本社のあるA社が◎、B社は少し離れているので△、C社はかなり遠方なので×。一方、給与面ではC社が◎、A社が〇、B社は△。経験有効性では、A社とC社が同等レベルの〇、B社は△。規模で言うとA社が◎で、B社とC社は△、という評価結果となりました。( 図1参照)
ここで私が、 「説得労力」を加えてバリュートレードオフ表を改定すると、図3のようになります。5つの価値判断尺度のうち、Tさんにとって最も重要度の高い「説得労力」において圧倒的に優位なB社を選ぶことが、Tさんにとって納得性の高い、腹落ちする選択肢だったということです。 ただ、これを見たとき私が個人的に感じたのは、A社かC社を選んだときのB社採用担当者を説得することの心理的負担くらいで、人生にとって大事な転職先を決めることは、果たして妥当なのか。Tさんの転職における意思決定の質には問題があったのではないか、という率直な疑問でした。 「まずは熱意が大事なのですが、事業提案においては当然それだけではだめで、熱意をフルに使って、企業にとって重要である通常の価値判断尺度(顧客への価値訴求ポイントの明確さ・大きさ、競合優位性、投資対効果、生み出すキャッシュフローの大きさ、リスク回避の度合いetc)における魅力度を高めるようにしてください!」 と、ミドルの人達には助言してきました。 〇ミドルの方々は、「押しの一手力」とその源泉となる「熱意」をもとに、魅力的かつワクワクする提案づくりに取り組み、熱意を前面に出して提言して行っていただきたい、 〇そして企業トップの方々は、ミドルの人たちの熱意と提案内容を真摯に受けとめる、度量と責任感を持っていただきたい、 と切に願っています。 大いに期待したいと思います! |
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