最近2件ほど立て続けに「Edusulting Workshop」(Edusulting = Education + Consulting)という意味合いの仕事をしました。最初の一件は、あるメーカーの研究開発担当役員の方が自社のR&Dの事業貢献強化のため自分とともにこれに取り組んで欲しいテーマリーダークラス約20人を選抜し、一泊2日で私を招いて「ディシジョン・ドリブン・イノベーション」の研修を行なったものです。 2日間この役員の方がフルに参加し、私の講義内容に対して自社状況や問題意識に照らして噛みくだいたコメントをしてくださったことで、受講生が大変熱心か つ真剣に講義とグループワークに取り組んでもらえました。また受講生から時折出がちな「こんな私に誰がした」的ニュアンスの発言に対し、役員の方が適切な フィードバックをしたおかげで、セッションが建設的かつピリッとしまったものになりました。 グループワークでは、短時間ながら戦略アジェンダ作りや個別課題のフレーミング・戦略代替案づくりに取り組むことで、この研修のあと、 各自や会社としてのイノベーションマネジメント強化への取り組みの最初のステップの明確化・共有化もでき、実り多いセッションになりました。 2件目のケースは、サービス系企業の事業部門長が収益の早期抜本改善に向け、自分とともにこれに取り組んで欲しい10数人の部下の人達 とともに参画した「ディシジョン・ドリブン・リーダーシップ」の研修です。こちらは最初の目的はどちらかというと、この事業部門長の方が10数人の部下た ちに対し、一緒に問題に取り組む動機付けをすることにあり、そのため1日での研修として企画されたのですが、始まるとすぐにOwnerの事業部門長と受講 生達の共通認識が強まり、実際の収益改善施策に関するディスカッションがメインとなりました。結果的に翌週そのフォローセッションを実施することになりま した。 通常の研修会だと多くの場合、背景や問題意識がバラバラな受講生に対しての講義とグループワークなので、実課題についての取り組みは限 定的にならざるを得ません。それに対し、今回の2件のように共通のかなりはっきりした目的と問題意識を持つトップとミドルが一堂に会してのセッションは、 より実課題解決に近い「Edusulting Workshop」と呼ぶにふさわしいものだと感じました。 そして、問題意識を強く持つトップ自らが(今回の2件のケースではR&D担当役員や事業部門長ということになりま す)Ownerとなって、自分とともに問題・機会に取り組んで欲しい次世代リーダー達10~20人を選抜し、彼らをできるだけ短期間に「立場の異なる協働 作業者」として動機づけ育成することを狙って、一緒に研修と実課題を俎上に乗せたディスカッション・グループワークを行う。つまり「High Performance Team Building」のアプローチとして「Edusulting Workshop」を実施するのが有効だと思った次第です。
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