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「事業仕分け」を仕分けする。。。「建設的事業ブラッシュアップ・ワークショップ」への進化を願って:「若者自立塾」を題材として【2】

カテゴリー: 勝手にディシジョンマネジメント 2010 年 2 月 28 日 コメント(0)

今回の「若者自立塾」を題材として【2】 では、ディシジョンマネジメント（DM）の考え方を活用した「プロセス改善の方向性」について考えてみたいと思います。具体的には、検討に携わる「人」と、検討の「ステップ」について、私の試案を順に論じていきます。（なお、読者の方々が読み進む上で必要と思われる、DMのコンセプトやツールについての基本的な解説は行っていくつもりですが、もし、より深く理解したいと感じられた場合は、右下に掲示した私の2冊の著書をご参照ください。）

まず「人」ですが、DMにおける「プロジェクトチーム」、すなわち検討のたたき台をつくるチームには、主管省庁の担当官僚達に加え、当該課題に関心を持つが特段の利害関係にない数人の政治家を入れるのがよいと思います。またプロジェクトチームの政治家には、与党のみならず主たる野党の人も入れることで、良い意味でのニュートラルなたたき台作りができると思います。

一方「ディシジョンボード（意思決定者グループ）」には政務官レベルの与党の政治家をあてることになると思います。ただし政権が代って政策が急変すると困るタイプの事業については、野党の政治家も入れておくことで、日本という国の政治家の総力を活用することが有効だと思います。全ての事業や政策について、政党間で意見が異なる必然性もないから、でもあります。もちろんディシジョンボードの中で意見が割れた場合は、与党の政治家の人たちが決定権を持つことは当然です。。。以上の考え方は、企業における戦略課題への取り組み方と、基本的に同じです。

こういうメンバー設定をした場合、先日の「事業仕分け」に出てきた、政務官以外の事業仕分け人達は、どう位置付ければよいのでしょうか？私の考えでは、彼らは、企業の戦略策定でいえば、「社内外の専門家」という位置づけで、プロジェクトチームからの求めに応じて、様々な知識や論点を提供してくれる人達と考えればよいと思います。そして、これから述べる、改善された「事業仕分け」のプロセス、すなわち「事業ブラッシュアップ・ワークショップ」においては、その第1ステップでの「論点指摘人・知見提供人」という位置づけです。

少し先走りましたが、今度は、「人」に続く、検討の「ステップ」について考えてみたいと思います。DMを活用した「事業ブラッシュアップ・ワークショップ」では、4回のディシジョンボードミーティングを通じた検討を想定します。具体的には次の4つのステップです。

：　①事業構想と論点洗い出し、②フレーミングと選択肢の設定、③分析・評価と結果の共有化、④意思決定と実行の指示

次回以降のブログ記事では、これら4つの検討ステップについて順を追って考えていきます。

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