先日来、「勝手にディシジョンマネジメント」の、かなり硬くて長めのブログ記事が続いたので、今回は少し軽くて短めのものを書いてみます。 私は企業研修の中で、よく「良い意味で上司を困らせる提案をどんどんしましょう!」と言っています。普通、上司を喜ばせる提案というのは、「今与えられている経営資源を、大きく逸脱しない、つまり、より大きくも、より小さくもしない範囲で、もっと儲かる提案」ですが、「良い意味で上司を困らせる提案」というのは、逆に、「今与えられている経営資源を、大きく逸脱する、つまり、より大きくしたり、逆に大きく減らす」提案です。 従って「良い意味で上司を困らせる提案」とは、それを実現するには、提案をもって来られた上司は、さらに上の上司を説得したり、また同格レベルの他部門のマネジャーと協力関係を作ったり協調する必要があり、面倒・手間がかかる・エネルギーを要する、だから(怠惰な気持ち的には)しんどい・本当はやりたくない、しかしながら握りつぶすには惜しい、握りつぶすことは会社全体にとってマイナスであり、自分として本来それは許されないのではないか、という良心の自問自答を呼び覚ますような提案、ということです。 多くの企業のミドルが「この提案は是非会社として取り組むべきだが、どうせうちの上司はそんなことを理解しようとしないから、提案するだけ無駄」と、最初からあきらめているケースが多く、そのため「良い意味で上司を困らせる提案をしましょう!」というメッセージを伝えることが多いのです。 先日もこのメッセージをある企業の部長研修で伝えたところ、受講生から次のような発言がありました。曰く: 「我が社ではこれまで、【上司を 「困らせない、怒らせない、喜ばせる」】が暗黙のルールだったように思います。やはりそれでは企業としての発展はないので、今後は、ぜひ今の言葉を肝に銘じたいと思います。」 。。。如何でしょうか? 皆さんの属する企業や組織でも、この暗黙のルールがありませんか? もしあるようなら、ぜひ明日から少しづつでも、「上司を良い意味で困らせる」提案を心がけましょう。また、「上司」として、「自分を良い意味で困らせる」部下からの提案を握りつぶしたりDemotivateせず、むしろそれをMotivateしたり、褒めたりするように心がけましょう!
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