ある友人との最近の会話で互いに共鳴した、社会の現状への「憤り&主張」です。 マスコミの論調、とりわけテレビの解説者やコメンテーター、キャスターと言われる、一見賢げに見られている人達の言うことは、どうしていつもいつも「だから日本はダメなんだ!」の論調なんだろう、という「思い」です:【聞いていて元気がなくなること甚だしく、多くの日本人や日本企業が元気を失っている元凶なのではないか。「今のままではダメだ。でも、こうやったらうまく行く、Happyになれる!」の提言やヒントがないのでは、視聴者としては聴くだけ無駄、というか百害あって一利なし】 企業の戦略策定の検討をサポートする場でもたまに似たようなことがあります。ビジネスアナリシスで、様々な情報を集め多面的に分析した揚句、「これこれこういう理由で、だからうちはうまくいっていない、儲からないんだ、成長できないんだ」とやって、今現在うまくいっていない理由を説得力ある形で論理的に説明してくれるのですが、当然それだけでは何の役にも立ちません。 ビジネスアナリシスから得られた洞察にもとづき、「だから、こうしたらうまく行くのではないか!」という「ワクワクどきどき」する戦略構想を作り上げる、という明確な目的意識のない検討作業は、はっきりいって時間の無駄&非生産的納得感(=「だから、うまく行ってないのは仕方ないんだ。。。」)の醸成作業にすぎません。 極論ですが、できればマスコミも含めた「評論家産業」に属する人たちには、「だから日本はダメなんだ!」で終わることを禁止し、必ず「でも、こうすればうまく行くかもしれない!」を発信することを義務付けられたらいいのに、と思います。 それも、単に表面的な「ダメな理由」をひっくり返しただけの「願望の羅列」ではなく、ある程度、実現性の感じられるもの、具体性をもったものにしてもらいたいと思います。 昔コンサルタントの大先輩に、【「利益が出ていない⇒だから利益性を向上させる施策を!」とか「売り上げが伸びていない⇒だから売上拡大策を!」とか「コストが高い⇒だからコスト削減を!」じゃ、何の役にも立たない。だからそれでは、クライアントからすぐに「もう来なくていいよ!」と言われる。われわれがフィーをもらえるのは、表面に現れている症状・問題の原因を、Whyを何度も繰り返し深堀りすることでとことん突き詰め、核心的問題を明らかにするから。ここまで本質的問題を明らかにすれば、それをひっくり返すことで、まずまずのレベルの具体的かつ実行可能な解決策は導き出せる。しかしそれだけでは一流のコンサルタントとは言えない。単に本質的問題のひっくり返しにとどまらない、創造的&クライアントに驚きを与える解決方法を提示してこそ、一流なんだ!】と言われたことがあります。 実際には、このレベルの解決策提示を常にできるコンサルタントはそうそういませんし、ましてや「評論家産業」の人達にこれを求めるつもりは毛頭ありません。しかし、せめて「だから日本は今現在ダメなんだ。でもそれを打破するヒントも、ここにいくつかある。ぜひみんな、これをヒントにしてそれぞれ頑張って工夫し、閉塞状況を打破してほしい!」という「解決ヒント提示&励まし産業」になってほしい!、というのが友人との話の結論でした。 高度成長期のように世の中全体に希望と楽観があふれる中では、警鐘を鳴らす意味での「日本はダメだ!」産業も一定の存在価値はあったのでしょう。しかし今の日本の状況は、「絶望だ/危機だ」の言っている余裕も暇もないのです。 。。。「だから日本はダメなんだ!」の禁止とか、「でも、こうすればうまく行くかもしれない!」の発信の義務付けとか、少し極論気味の言い方になってしまったかもしれませんが、読者の方々のフィードバックを頂ければ幸いです。
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