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【「匠」と「For the Team」と「おもてなし」精神で！】。。。日本人/日本企業の「好きと得意」の一般傾向の（極論）仮説

カテゴリー: エッセイ・論説 2011 年 10 月 30 日 コメント(0)

前回のブログ記事でお話したように、個人や個別企業のPLGPP（=「パッション」をもって「好きと得意」と「喜ばせ・喜ぶ」）の追及において「日本人/日本企業」の一般傾向などにとらわれる必要は全くないのですが、多少の希望的観測も入れた私の仮説を、一つの参考としてここで述べてみたいと思います。

①「匠=凝り性」。。。誰かに喜んでもらえるかどうか/儲かるかどうか/得するかどうかにかかわらず、放っておくと「凝りたい」という職人根性のようなもの、少し高尚にいうと「匠」的な精神があるように思います。よく「日本のお家芸は製造業」という言い方がありますが、実はそうではなくて、戦後のかなり長い期間、この「凝り性」が製造業における競合優位性につながる時期が続いたので、そう思うようになっただけなのではないかと思います。

現に、凝り性が競争優位性につながらなくなったコモディティ製品では、日本メーカーは勝てなくなってきています。一方、サービス業でもコンビニなど凝り性的なきめ細かい品ぞろえやサービス品質が競合優位性につながる業界が、いまアジアで優位に事業展開を開始しつつあるのが、その証拠ではないかと思います。

②「For the team精神」。。。自分ひとりだけ抜きん出るとか得する、というのが少し居心地が悪く、「チームのために」と思える状況の方が心地よいという気質があるように思えます。こうした気質が競合優位性につながるような事業や業態にフォーカスすればよいのではないでしょうか。

ちなみに私の友人で所属企業の海外事業展開に取り組んでいる方によると、同じ国（たとえば中国とかインドとか）でも地域や個別企業によって、For the team的な精神で仕事がしやすいところとそうでないところに大きな違いがあり、この「気性の相性」が、事業所の場所やアライアンス相手企業を決めるときのかなり重要な要因になる、とのことです。

③「おもてなし/お人好し精神」。。。海外の人たちと接していると、日本人は相対的にみて（良い意味で）お人好しであり、心底からのおもてなし精神が強いのではないかと感じます。もちろんほとんどの国において「正直」や「人にやさしく」や「ホスピタリティ（おもてなし精神）」は美徳とされているのですが、それは「放っておくと、とめどなく不正直だったり裏切ったり酷いことをする」ことに歯止めをかけるため、という面が強いのではないかと思います。。。この感じ方は、自分自身の経験に加え、かなり司馬遼太郎に影響を受けているかもしれません。

もちろんこれはあくまで相対的なもので、日本にも不正直だったり裏切ったり酷いことをする個人や企業はいっぱいあるのですが、この「相対的な『おもてなし/お人好し精神』」を、戦略的に強めることが日本人や日本企業の一つのブランドとして確立できるのではないか、という希望も含めた仮説です。

 

以上、あくまで私の単なる極論仮説ですが、読者の皆さんはどんなふうな感想を持たれましたか？

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