【未来の可能性を最大化する】ディシジョンマインド社は研修やセミナーを通してみなさんの経営戦略に必要な意思決定力の向上を支援する会社です

7月の末に、ある多角化した大手企業の1つの事業部向けに研修を行いました。この事業部とのお付き合いは、事業部長（A氏としておきます）の意を受けた設計部長のB氏からのお声がけで、2016年と2018年に研修を行ったのに続いて、今回が3回目になります。

2016年はA氏、B氏を含む事業部のシニアマネジメント層を対象に、2018年はマネジメント層のメンバー入れ替わりもあったためマネジメント層全体に向けて、ディシジョンマネジメントの研修・ワークショップを行いました。

3回目の今回は、6月から発足した、若手グループ有志による新規事業提案タスクフォースの方々、約20人を対象として実施しました。
時節柄、オンラインでの講義・質疑応答とグループワークでしたが、B氏を含む事務局の役割の方々のサポートで、とても活気ある有意義な研修となりました。

研修開始前にB氏から、2016年以降の、事業部でのディシジョンマネジメントの活用状況をお聞きしました。

2016年以来の研修を通じて、マネジメント層ではディシジョンマネジメントが共通言語となっており、事業部の様々な戦略課題への活用が、ほぼ日常的に行われている、とのことでした。
適用課題によって、定性的検討のところでの意識合わせと衆知結集を中心に使われるケースから、定量的検討まで踏み込んだ意思決定を行うケースまで、課題の特性に応じた適用をしているとのことでした。

今回は、若手有志が新規事業提案のタスクフォースを立ち上げるということで、事業部としてもそれを支援すべく、タスクフォースメンバーが検討に取り組むに当たって、そこに有効と思われるディシジョンマネジメントの研修実施を私に依頼した、とのことでした。

その後に始まった研修は、タスクフォースチームの有志の方々が受講者ということで、大変意欲的で、かつ楽しく真剣な雰囲気で実施できました。
オンラインでの講義とグループワークということで、事前には少し心配していたのですが、リアルでの研修に比べて少し多めに休憩をとったくらいで、リアルでの研修に引けを取らないレベルのオンライン研修ができて、ほっとしました。

研修終了時には、オンラインで事業部長のA氏も登場し、タスクフォースメンバーの方々に向けて、以下のようなお話がありました。

○ 4年前に事業部長に就任した際、事業部長としての判断の尺度とやり方について困った

○ 色々と調べた結果、籠屋氏の書籍「意思決定の理論と技法」に出会い、腹に落ちた

○ そこで、2016年からマネジメント層への研修を依頼し、実際に事業計画策定の場面も含め、ディシジョンマネジメントの活用をしてきた

○ その中で感じるのは、研修を受けるだけでなく、その後の繰り返しの実践が大事だということ

○ 現在、当事業部は幸いにして、売上、利益とも順調に推移しているが、現在のままの事業構成で今後の5年、10年が見通せるとは思っていない

○ その意味で、今回皆さんが有志のタスクフォースを立ち上げて活動を始めたことは、事業部マネジメントの問題意識と同期したもので、どのような新規事業提案が出てくるか大いに期待している。頑張ってほしい！

A氏の言葉に続いて設計部長のB氏からは、「タスクフォースから出てくる新規事業提案にマネジメント層がGOの意思決定をした場合には、まずは初期取り組みのためにそれなりの予算を確保してある。チャレンジングな活動だと思うが、ぜひ伸び伸びと取り組んでほしい！」との言葉がありました。

研修をお手伝いした私としても、今回のタスクフォースチームの活動が、大きな価値創造を可能とする新規事業提案とメンバーの方々の成長に繋がり、かつ提案が実行に移され数年後には大きな成果が達成されることを、心から願った次第です。

以上、事業部長として真剣に経営に取り組むA氏が私の書籍を読んで頂いたことから始まった一連の活動が、こうした状況まで進んできていることを大変嬉しく感じたエピソードを紹介させて頂きました。

様々な企業・組織でのディシジョンマネジメントの活用を通じて世の中をより生き生きと楽しくすることに貢献したいというのが私の願いですが、A氏やB氏の言葉、そしてタスクフォースメンバーの方々の熱心さに接し、これまでの活動が報われた思いがし、本当に嬉しく感じました。

同時に、ディシジョンマネジメントの伝道者として（少し大げさかもしれませんが）、「継続は力なり」と大いに勇気づけられました。