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「事業仕分け」を仕分けする。。。「建設的事業ブラッシュアップ・ワークショップ」への進化を願って:「若者自立塾」を題材として【7】

カテゴリー: 勝手にディシジョンマネジメント 2010 年 3 月 20 日 コメント(0)

今回の「若者自立塾」を題材として【7】 では、検討ステップ②での、DBM2に向けた たたき台のForce-field DiagramのForces againstサイドの論点についてリストアップして行きます。。。これらの論点の大半は、予算縮減ないし やり方の大幅変更、また事業中止の方向の論点ですが、一部、予算を増やすことにつながる論点もあります。後者については、Forces for側に書くかForces against側に書くか少し悩ましいですが、一応、原案そのものに対してはForeces against、ということで、こちらサイドにリストアップしておきます。

Forces against

●事業の主旨そのものに反対するわけではないが、果たして国の事業としてやる必要があるのか？。。。自治体を通じてNPOにやってもらえば良い

●地域の産業や教育事情をよく知っている地方に、基本的に運営を任せるべき。国は地方のモニタリングに徹するか、地方に予算を付けて任せてしまった方がよい

●64万人とされるニートのうちわずか0.1%を対象とした事業にどの程度の意味があるのか疑問。。。そもそも普通は、｢0.1%を対象｣という人材育成は、リーダー育成とか、（全体に広げる前段階での）モデル事業として行うべきもの

●60%の就労率というが、平成18年度から下がり続けているではないか？！

●研修生一人当たり54万円の国費をかけていることになるが、就労率は60%にすぎない。他にもっと費用対効果の高いやり方があるのではないか？！

●トータル事業費3.75億円をかけて、3年間でわずか200人の就職・自立を助けたことになる。。。サポセンの方が、対象人数も圧倒的に多く、自立させた絶対数もずっと多いのではないか？

●効果の検証ができていない。効果がありニーズがあるなら、拡大もありうるが、対象者数と到達目標がないところで、予算など取れるものではない

●30万円の自己負担を払えないひとを除外することになっていないか？　年収400万円未満の世帯では自己負担額を減額しているというが、むしろ米国のジョブコア制度を見習って、自己負担額をなくしてしまえば、利用者は増えるのではないか？！

●入札で日本生産性本部（JPC）を選んだというが、入札の時の評価委員はちゃんとした人達なのか？　また、JPCにはキャリアコンサルティングのノウハウがあるというが、それはニートでない普通の人達が対象のスキルで、若者自立塾でのニートの自立支援とは無関係のものでしょう？！

●JPCに丸投げで事業委託することが大いに疑問だし、手数料も過大ではないか？！　JPCを通さなくても、直接NPOで対応できるのではないか？

●いくつかの地方のセンターで不正や不的確なお金の使われ方がされているとも聞いているが、どうか？

 

以上、前回と今回のブログで列挙したように、Force-field DiagramのForeces for、Foreces againstともに数多くの論点が出てきており、これで論点の全体像はつかめたのですが、核心の作業はここからです。

具体的には、まず出てきた各論点について、一つ一つ丁寧に、Decision（意思決定項目ないし戦略オプション）の意味合い、Uncertainty（不確実要因）の意味合い、Value（価値判断尺度）の意味合いを抽出して行きます。

ここから先の作業については、次回のブログ記事で考えて行くことにしましょう。

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